ローカリズムについて
サーフィンを続ければ続けるほど実感させられるのが、「ローカルサーファー」の存在。
拠点となる海が住処の周囲に無いのなら、どこであろうとビジターサーファーとしてサーフィンをすることになる。
日本にサーフカルチャーが伝来して半世紀以上経つが、未だにローカリズムは多くの地域に存在する。それは場合によっては理不尽なローカル優位主義なこともあるのだ。
確かに彼ら彼女らがそれぞれの土地でサーフィンを根付かせるために、ビーチクリーンなどの環境保全活動を行ってサーファーの地位を向上させたり、漁業組合や自治体との利権に関する交渉を長年行ったりしてきたことは紛れもない事実だ。
それにサーファー人口が増えることで、海へのリスペクトを欠いたビジターサーファーが増えてトラブルを起こすなどの問題が出ていることも認めざるを得ない。
だが、どんな背景があろうと、海に格差や上下関係を持ち込むことは絶対にあってはならないと僕は考えている。
リーフブレイクや強烈なカレントが発生するコンディションなど、技量に応じて入るポイントは制限されるべきだろう。だが、あくまでも海は平等で平和な世界であるべきだ。
誤解しないでもらいたいが、僕はビジターサーファーが勝手気ままに振る舞えるようにするべきだと言っているのでは無い。
海を愛する気持ちにローカルとビジターの区別は無く、サーファーみんなが自立した個人として他のサーファー、そして大自然を心からリスペクトすることが理想だし、僕自身そんなマインドを忘れずにサーフライフを楽しめるように心がけたい。
誰であれ、海で出会う人には挨拶をかかさず、マナーを守って行動する。
それでも文句を言うサーファーがいたとしても気にしなくていいと思う。
「可哀想なヤツだなあ・・・」
そう思いながら少し離れたところへパドルアウトしていけばいいのだから。